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取材記者の旬のトピック

制限時間は5分。「花いけバトル」に青春をかける 広島工業大学高校 日本文化部

読売ライフの山下哲也です。
4月号広島県版の新コーナー「頑張ってま~す」は、「花いけバトル」で全国大会に出場した広島工業大学高校(広島市西区)の日本文化部を取材しました。

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皆さんは「花いけバトル」ってご存じでしょうか。
私はYouTube動画で昨年7月に行われた広島大会を見たのがきっかけでした 😊
高校生がペアを組み、制限時間5分で、ステージに用意された花材を使って花をいける競技だったのですが、「READY GO」の合図でゴングが鳴ると、用意された花材に向かって猛ダッシュする姿に、「生け花とは全く違う! まさしくバトルだな」って興味がわきました。
BGMが流れ、残り時間がカウントダウンされる中、花や枝を組み合わせながら最後の1秒まで生け続ける様子は見ていてドキドキ。
その大会で優勝したのが、広島工業大学高校日本文化部の 2年生太尾田悠斗さん(写真右)と1年生六郎比奈子さん(同左)のペア でした。

©広島花きイノベーション事業推進協議会

同校日本文化部は、「花いけバトル」を含む華道を始め、茶道や園芸、ボランティア活動など様々な活動をしています。
取材で同校を訪れたのは、全国大会直前の「花いけバトル」の練習日。
練習場所に案内されると、部員たちが校舎間の屋外に、練習で使う花材や花器を準備中。
花だけでも20種類以上あり、様々な形の流木や長い竹が並べているところでした。

「こんなにたくさんの花はどうやって調達しているのですか」とたずねると、「お世話になっている花屋さんで買ったものや、校内で育てた花や植物を使っています。流木は生徒が海岸で拾ってきたものもあります」顧問の朝倉舞先生
準備だけでも30分から1時間かかるそう。
練習では主に大会同様5分間の花いけを何度も繰り返します。
ペアでの練習は先鋒と次鋒による競技方法が、大会の予選や決勝トーナメントによって異なり、「先鋒が開始2分から3分の間で次鋒にバトンタッチして、2人で1つの作品を作り得点を競う」「先鋒と次鋒が順番に1つずつ作品を作り、2つの作品の合計得点を競う」「先鋒と次鋒が同時に1つずつ作品を作り、2つの作品の調和が評価される」などがあるそうで、様々なパターンの練習をするそう。
部長の兰博(らん ぶおん)さん「回数を重ねて作品づくりの経験を積んでいく感じです。ペア同士で色合わせや枝の向きをこうすれば良かったねとか、一緒に並んでやった人たちと意見交換をしています」と作品を評価し合って、次の作品作りに生かすことを話していました。

練習でも、5分間のスタートの合図とともに猛ダッシュ。1分1秒の大切さはもちろん、バトルでは自分が使いたい流木や花などが相手に先に取られないようにするためだそう。
太尾田さん「花の色合わせとか、枝の表裏をちゃんと見たり、器の中の水にちゃんと茎が入っているかを確認したりしながらいけています」とバトル中に考えていることについて話します。
花の茎や枝が水に入っていることはいけ花の基本で、保水ミスはバトルでは減点対象になるからだと説明してくれました。
六郎さん「大会では、練習では使えないような様々な花があって、それをどうやったらきれいに見せられるか、どうやったら観客や審査員の方にすごいなって思ってもらえるかということを考えています」と全国大会に出場する楽しみを話していました。

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太尾田さんと六郎さんが練習の時に「優勝を目指します❗️」と力強く目標を語ってくれた全国大会は、2月4日に高松市で行われました。
大会の模様はYouTubeでライブ配信されていて、スマホで動画を見ながら応援していました 😃
全国の地区大会を勝ち抜いてきた11チームによる予選は、上位6チームが決勝トーナメントに進めるというもの。
予選の結果発表で上位からチーム名が読み上げられる中、最後に2人のチーム名「サザンカ」が呼ばれた時は、「まだ優勝を目指せる」と見ていてホッとしました 😌
準々決勝では惜しくも敗れたものの、2人が戦う姿に胸が熱くなりました ☺️

©全国高校生花いけバトル実行委員会

大会後、太尾田さんと六郎さんは、顧問の先生を通じて全国大会に出たコメントを寄せてくれました。
太尾田さん「もっといい結果を残したかったです。大会の結果を生かして今後の花いけの作品構成などレパートリーを増やしていきたいです」と。
大会では瓶の落下や保水ミスで減点となっていたことも書かれていて悔しさが伝わってきました。
六郎さん「初めての全国大会で緊張しましたが、楽しくいけることができました。全国の舞台はレベルが違うなと感じましたが、また同じ舞台に立てるよう、もっと上手になって、皆さんに感動してもらえるような花いけができるように頑張ります」と決意が込められていました 😀

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次の全国大会への切符を手にするには、まずは4月から新入部員も加わる中、部内の選考で広島大会への限られた出場枠を勝ち取ること。
今年の広島大会での部員の皆さんの活躍を応援しています 😀

広島工業大学高校日本文化部の皆さんが話してくれた花いけの魅力と、全国大会に出場した太尾田さん、六郎さんペアの練習の模様の動画はコチラ ⬇︎

山下 哲也
小学生の男の子がいる読売ファミリー・読売ライフ記者。ガンプラ収集と作るのが楽しみ。子供と一緒に最近のアニメやコミックにはまっている。

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