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BENIOの楽しい囲碁Vol.9  囲碁のマナー・あいさつができたら100点満点

Vol.9
囲碁のマナー・あいさつができたら100点満点

 

囲碁のわからないことに、BENIOが答えていくコーナーです。

● ◯ ●

今日もゆかいな折り紙パンダたちがやってきました。

ワイワイ、ガヤガヤ……。
パンダたちはまだ囲碁のマナーを知りません。
囲碁のバトルをしながら、実践形式でご紹介します。

さあ、囲碁のマナーレッスンをするで。囲碁の石取りゲームをしながらマナーを教えるで。

何をしたら勝ちなんだパン? でんぐりがえり?

桃パンダちゃん、ここは体操教室やないで。 今回は石を1個取ったら勝ちです。

やあやあ! この緑パンダが相手になるパン。俺様はすごいパンダなんだパン。有名な囲碁棋士と道ですれ違ったことがあるパン。

なんだってー! 私だって……!

こらこら、バトルは囲碁でするねんで。対局前にやることは、お辞儀をしてあいさつです。

よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

さて、じゃんけんをして桃パンダちゃんが先手になりました。ちなみに、本格的な先手後手の決め方は「ニギリ」やで。

 

さあ、いくよ~。必殺・運任せの碁石ポイッの術! えーい、どうにでもなあれっ。 
 

あかーん! 碁石を投げたらだめだよ。碁石や碁盤は大事に使わなきゃ。

気をつけるパン。

 

俺はパンダ流碁石ピタピタの術をつかうパン。近くにくっつけるパン。 
 

 

おっと。なんだかイヤな予感がするパン。もっと離れた場所に打ち直しするパン。 
 

打ち直しはだめだよ! 一度置いた石を動かすことはマナー違反どころか反則やで。

 

ちぇっ。しかたないパン。もとの場所に戻すパン。 
 

 

ふふん。次は私の番だパン。なんだか石が取れそうな気がするパン。AとBのどっちに置こうかなあ。 
 

なあ、桃パンダちゃん。負けてくれたら笹をあげるパン。

緑パンダくん、盤外戦術はよくないよ。囲碁は盤上で戦う礼儀正しいゲームなんやで。

おう、悪かったパン。

 

あ! わかったパン。Aに置いたら石が取れるパン。 
  
やったわ! ねえねえ見て、石が取れたパン。 
 

ちょい待ち。立ち上がって移動する前にやることがあるで。囲碁バトルの最後は、あいさつやで。

えー、あいさつって“バ先”でもよく言われるパン。でもそんなに大事パン?

最初と最後のあいさつができたら、入門者は100点満点やねん。
それより、バ先って何?手羽先?

バイト先、略して“バ先”だパン。

ひえ~、知らんかった(メモメモ)。さて、最後のあいさつは「ありがとうございました」やで。

ありがとうございました。

ありがとうございました。

油断したパン。あーうっかりしたんだパン。

緑パンダくん、落ち込まないでね。負けても、またバトルを申し込んだらいいんやで。「また一緒に囲碁がしたいな」って思ってもらうためにも、お行儀が大事なんやで。次からがんばろうね。

じゃあ、心をいれかえるパン。なあ、桃パンダちゃん。今のバトルはノーカウントにして再バトルしてくれパン。

緑パンダく~ん。そういうところだよ~(涙)


● ◯ ●

こうして、終わらないマナーレッスンと囲碁バトルは、夜まで続いたのでした。

文/BENIO、囲碁監修/水戸夕香里三段(日本棋院関西総本部所属)

 

囲碁クリエイター・BENIO プロフィール

囲碁クリエイター。大学在学中に囲碁に関する制作活動を始める。「囲碁おりがみ」(日本棋院製作協力)など囲碁に関するデザイン・商品企画のほか、囲碁フリーペーパー「ココロン」を制作・配布。学校囲碁指導員の資格取得、高校時代から神戸の幼稚園で囲碁を教えるなど囲碁の普及活動を行っている。

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