1回目、2回目のコラムで書いた横浜、大阪に比べると、岩手県に住んだ期間は短い。
長男が2歳の頃から5歳までの3年間だけだ。
けれど、私にとって岩手は特別な場所だ。
のどかな環境、穏やかな県民性、そして美味しい食べ物。
次男が生まれた場所でもあり、たくさんの思い出のある岩手が大好きだ。
そんな岩手から大阪に戻って来てから10年、
また行きたいとずっと思っていた岩手に、昨年やっと家族で行くことが出来た。
紅葉の美しい季節に。
行きたい場所はたくさんあった。
友達に会いたいのはもちろん、住んでいたマンション、長男を連れて通った幼稚園、いつものスーパー、
なんてことない場所だけど、私にとっては思い出の場所だ。
そして、たくさんの思い出の味がある。
もう一度食べたかったものを、旅行中に出来る限り食べるのも目的の一つだった。
やまなかや」という焼肉屋さんの盛岡冷麺もその1つ。
岩手に行って初めて食べて感動した盛岡冷麺は、盛岡の冷麺専門店だったけれど、
なんせ岩手は広い。
私たちが住んでいた奥州の水沢という場所から盛岡はかなり遠く、
そうそう食べに行くことが出来なかった。
そんな中、近くの焼き肉屋さんで食べた冷麺が本当に美味しく、
それ以来ここの冷麺をよく食べた。
同じく、奥州水沢にある「太田食堂」のカツ丼。
カツ丼が日本一美味しい、と夫がいうこのお店は、
古き良き昔ながらの食堂で、10年振りに行っても何も変わってなかったのが
なんだか里帰りしたような気がして嬉しかった。
当時、岩手の友達のお裾分けで頂いた「三陸わかめ」を初めて食べた時は衝撃だった。
それは、今まで食べたわかめとは全く違う、肉厚で濃厚なわかめで、
わかめってこんなに美味しかったの?!と心底驚いた。
それ以来、私の好きな食べ物ランキングにわかめが突如ランクイン。
好きなうどんもわかめうどんになった。(影響受けすぎやろ)
さて、私にとっての岩手のソウルフードと言えば、
何と言っても「福田パン」というパン屋さんのコッペパンだ。
岩手で知らない人はいないというほどの認知度を誇るそのパンは、
ふわふわのコッペパン。
これに好きな具やクリームをセレクトして挟んでもらうタイプのコッペパンサンドが定番だ。
スーパーでも、袋に入ったパンと共に陳列されているけれど、
時々、スーパーに実演販売に来てくれるのが本当に楽しみだった。
近所のスーパーに来るとわかったときは必ず出向いた。
何が何でも、どんな用事よりも最優先するほどに。(どんだけ)
私のお気に入りは黒豆きなこクリーム。
今も時々無性に食べたくなるこの衝動をどうしたらよいのか。(どうしようもない)
もちろん、今回の旅行でも盛岡の本店まで買いに行ったが
やっぱり久しぶりに食べても美味しかった。
今までの家族旅行と言えば、子供が遊べる場所があり、子供が楽しめることを中心に考えてきたが、
今回の旅行で、大きくなった子供たちはもう大人と一緒に景色を楽しみ、岩手の食を味わい、それだけで楽しめたようだったので
これからは食べ歩き目的の家族旅行も良いかもしれない。
コロナが落ち着いたら家族でどこへ行こうか。
そんなことを考えながら、今はその時を楽しみに待っている。
甘辛大根のチーズ蒸し
白菜と肉団子の生姜味噌汁
たっきーママ(奥田和美さん)
料理研究家、お弁当プランナー
「料理レシピ本大賞in Japan ‘2016」入賞。
「レシピブログアワード」お弁当部門3年連続グランプリ受賞、レジェンド入り。
フードアナリスト、フードコーディネーターとしてテレビ、雑誌、広告の他、企業のレシピ開発などで活動。
著書では発行部数11万部超えの「朝すぐ!弁当」(扶桑社)他、累計118万部突破。
オフィシャルブログ
『たっきーママ@Happy Kitchen』
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