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高知観光の顔 まちの魅力を案内 ✽ 土佐観光ガイドボランティア協会 / 高知市

【 高知県版 】頑張ってま〜す!

  高知観光の顔 まちの魅力を案内

土佐観光ガイドボランティア協会 高知市

南国土佐の空と海をイメージした青い制服が目印写真提供土佐観光ガイドボランティア協会

持ち前のおもてなし精神で高知城や桂浜、龍馬の生まれたまち記念館などの観光名所で
観光客を案内する「土佐観光ガイドボランティア協会」。
会員それぞれが高知観光の顔として、訪れる観光客に南国土佐の魅力をアピールしている。

人材育成で評価を獲得
同協会は1989年に設立され、今年創立35周年を迎えた。会員数は高知市在住者を中心に約120人で、87歳を最高齢に平均年齢は69.6歳。メンバーの多くは定年退職後の第二の人生としてガイドにいそしむ。昨年は、社会経験で培った能力を生かし、人材育成にも積極的に取り組んでいることなどが評価され、内閣府の「エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例」に選ばれた。

 ガイドは高知城の追手門と天守、桂浜、龍馬の生まれたまち記念館、日曜市の市内5か所に常駐している。また、同記念館を集合場所に行われるまち歩きプログラム「土佐っ歩(とさっぽ)」(要事前予約)では、明治維新で活躍した土佐人ゆかりの史跡など8コースの案内役をつとめている。

桂浜にも同協会のガイドが常駐している写真提供土佐観光ガイドボランティア協会

知識も広がる 情報収集
「観光客の方々にとっては、ガイドが最初に出会う高知県民かもしれません。高知の第一印象は、私たちの接し方次第という自負心でやっています」と話すのは同協会観光研修部長の川上隆幸さん(72)。8年前に長年勤めた郵便局を退職後、同協会のガイドとなった。自作のネタ本を携え、歴史や文化、郷土食、お土産などを地元ならではのちょっとした話題を交えながら案内するベテランで、「ガイドをしたことがきっかけで全国に友人ができました」とほほ笑む。同じくガイド歴8年の池本千恵美さん(71)は、「龍馬に興味をもつ小学生からの思わぬ質問に緊張したこともありますが、子供たちの知らないことを話すと喜んでくれる楽しさも感じます」と話し、2年目の中川英子さん(67)は「日々アンテナを張って、雑談や新聞などから情報を仕入れています」と笑顔を見せる。

龍馬の生まれたまち記念館でガイドする池本さん

同協会の年間案内数は、コロナ禍の2020年度に約3万3000人まで落ち込んでいたが、昨年度は、同県出身の植物学者・牧野富太郎博士をモデルにしたドラマの効果もあり、約9万9000人に回復した。「それまで見落としていた身近な植物にも関心を持つようになり、調べて案内のネタにしました。おかげで植物の世界にも知識が広がり、毎日が楽しくなりました」と川上さん。「会社や組織と違い、上下関係もなく、皆がフラットな関係の仲間。退職した同世代として遠慮なく悩みや不安なども相談できるのがいいですね」と長続きの秘けつも打ち明けてくれた。(エリアライター/黒田仁朗

龍馬の生まれたまち記念館で観光客が記したノート「龍馬さんへ」に見入る川上さん

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