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島根 ✽ プロコンで悲願の初優勝 ✽ 松江高専 情報科学研究部(松江市)

【 島根県版 】頑張ってま〜す!

  プロコンで悲願の初優勝

松江高専 情報科学研究部(松江市)

プロコンに参加した情報科学研究部の部員たち(写真提供/松江高専)

全国の高専がコンピューターのプログラミング能力を競う「全国高等専門学校プログラミングコンテスト(プロコン)」。
202410月に行われた第35回大会の競技部門で優勝に輝いたのが、松江高専情報科学研究部の3人組チーム「回鍋肉(ホイコーロー)」だ。
過去に準優勝の経験もある同部にとって悲願の初優勝となった。

24年度の競技部門のテーマは「シン・よみがえれ世界遺産」。AIを使ってあいまいな画像を少ない手数で鮮明な画像にする能力を競った。1回戦は八戸高専(青森県)の849手に次ぐ1050手で2位通過だったが、準決勝では3394手で2位の豊田高専(愛知県)の4917手をしのいで1位通過。決勝戦は2位の徳山高専(山口県)の14042手を大きく離し12180手で勝利した。

競技の様子(写真提供/松江高専)

「回鍋肉」のメンバーは専攻科2年の三島知樹さん、情報工学科4年の長谷川友音さん、同3年の田中庵さん。普段は世界中で開催されるオンラインの競技プログラミングの大会に出場し、それぞれ腕を磨いている。年度初めにプロコンの課題が発表されると、課題に対して最適化するAIの開発を進めてきた。

大会当日 不安よぎるも
「基本的に作業は家でやり、話したいときはチャットアプリを使います。3人で集まるのは週に1度ぐらいです」と三島さん。「本当にこのAIで勝てるかどうかは始まってみないとわかりません。『これで大丈夫か』と不安でしたが、試合が進むにつれ『もしかしたら』という気持ちになってきました」と大会当日の心境を語る。

優勝した回鍋肉のメンバー(写真提供/松江高専)

次回 企業賞を目指して
三島さんは今年で卒業。長谷川さんと田中さんで新たなメンバーを募り、次回もチャレンジする予定だ。「今回は先輩がかなり引っ張ってくれたので、次こそは自分たちで引っ張っていきます」と3度目の参加になる長谷川さんは意気込む。

今回は課題部門でも、3位に相当する特別賞を受賞した。同部門のテーマは「ICTを活用した環境問題の解決」で、土壌改良資材・バイオ炭をまいた畑のpH(ペーハー)や水分量などを測定する装置を構想。当初3人で進めていたが、のちに4人が加わって完成にこぎつけ、実際に安来市の畑でモニタリングしている点が評価された。

「プロコンでは協賛企業が特別よかったチームに贈る企業賞があります。次回はそれを目指します」と決意を語るのは電子制御工学科2年の山﨑巧実さん。次回のプロコンの開催地は奇(く)しくも松江市。地元での活躍に期待がかかる。(エリアライター/今井順子

情報科学研究部の活動風景

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