愛媛 ✽ まごころで地域とつながる ✽ 聖カタリナ大学学生ボランティアセンター(松山市)
- 読売ライフ
- 2025/02/17中四国情報
【 愛媛県版 】頑張ってま〜す!
まごころで地域とつながる
聖カタリナ大学学生ボランティアセンター(松山市)
学生ボランティアセンターの学生たち(写真提供/学生ボランティアセンター)
県内で「ボランティアといえば聖カタリナ大学」と言われるほど、ボランティア活動が盛ん。
ボランティア要請と意欲ある学生をつなげているのは、大学内のボランティアセンターの学生たちだ。
大学祭や主催イベント、国際貢献や献血など多岐にわたる活動の面白さや魅力について聞いた。
◆ 短冊募金は名物に
同大は松山市の郊外、北条地区に1988年開校。県内を中心に福祉や看護人材を送り出している。ボランティアセンターは98年に設立され、現在約20人の学生が国際部会、赤十字部会、地域プロジェクト部会に分かれて自主的に活動。様々なボランティア要請をセンターの学生が取りまとめ、学内の情報システムで学生に周知している。
センターの学生全員で取り組むボランティアウィークと同フェスタは、毎年7月に北条キャンパス、松山市駅キャンパス、聖カタリナ学園高校で同時に開かれる。名物の一つになっているのが短冊募金だ。前センター長の叶生吹(いぶき)さん(4年)は「1枚10円で販売する短冊に願いを書いてもらい、学内に設置した笹に結びます。売り上げは松山市社会福祉協議会の募金に寄付しています」と説明。昨年10月の大学祭では、若年層の献血が減っていることから、学内に献血バスを初めて迎えて、献血のPRを行った。センター長の梶原琉生(りゅうき)さん(3年)は「約50人の学生や地域の方々が献血に協力してくれました。初めて献血した学生も多かったようです」と振り返る。
「ボランティアウィーク」名物の短冊募金(写真提供/学生ボランティアセンター)
◆ 団体と連携 住民と交流
赤十字部会の主な活動は、松山市中心地の大街道献血ルームでの献血の呼びかけ。国際部会は〝食べる社会貢献〟として学生に協力を呼びかけ、学生食堂で特定のヘルシーメニューを注文すると1食あたり20円を飢餓に苦しむ世界の子供たちの給食費として寄付する「TFT(テーブル・フォー・ツー)」活動に取り組んでいる。地域プロジェクト部会は少子高齢化が進む地元からの要望に応え、祭りや清掃活動に参加するほか、社会福祉協議会やまちづくり団体と連携し、福祉イベントで住民との交流も図っている。前地域プロジェクトリーダーの渕川高敬(たかひろ)さん(4年)は「地域とのつながりができ、大学生活が楽しくなりました」と話し、顧問の近藤益代准教授は「学生たちが大学と地域をつないでくれています」とほほ笑む。
渕川さんと叶さん、梶原さんは「北条地区が第二の故郷になりました」と口をそろえ、3人それぞれが目指す資格を取って「ソーシャルワーカーとして地域に恩返しがしたい」と将来を見つめる。(エリアライター/黒田仁朗)
写真右/消波ブロック下の清掃なども要請を受けて手伝う(写真提供/学生ボランティアセンター)
写真左/ペットボトルキャップを集め、松山市社会福祉協議会を通じて世界の子供たちへワクチン支援(写真提供/学生ボランティアセンター)