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皆の笑顔に寄り添う進化系スイーツ ✽ 吉岡製菓/出雲市

【 島根県版 】おじゃましま〜す!

  皆の笑顔に寄り添う 進化系スイーツ

吉岡製菓(出雲市

断面も美しい「ルビーのいちご」(写真提供/吉岡製菓)

多い時には13万個以上を売り上げるイチゴの形をしたイチゴ大福「ルビーのいちご」をはじめ、和菓子初の機能性表示食品「モナ閣下」、宝石のようなあんこ玉「あんカラット」などユニークな商品を販売する吉岡製菓。
出雲市斐川町の住宅街にある小さな和菓子店から、なぜ数々のヒット商品が生まれるのか、秘密を尋ねにお邪魔した。

和菓子をイノベーション !
「ルビーのいちご」の発売は2016年。同店の三代目で専務の吉岡洸(ひかる)さんによると誕生のきっかけは地元小学生の職場訪問だった。子供たちに、店で限定販売していたシュークリームを渡したところ、1人だけ小麦アレルギーで食べられない子がいた。代わりに最中を渡したが、子供たちの中に気まずい雰囲気が流れた。吉岡さんは「これではいけないと思い、和菓子·洋菓子に関わらず、アレルギーのある子もない子も食べられるお菓子を作ろうと思ったんです」と振り返る。

住宅街にある吉岡製菓

100年後に向けた新しい伝統を作る」と吉岡さん

それ以降、5年の歳月をかけてたどり着いたのが、イチゴを寒天、白あん、寒天、もち生地、米粉の5層構造で包んだ大福。見た目のかわいらしさにもこだわり、「みんなで食べてほしい」と贈答用として6個入りを販売すると、贈られた人たちの間で「きれい!」「おいしい!」と評判になり、同店の名前が一気に知れ渡った。

18年には松江城藩主·松平不昧公(ふまいこう)没後200年に合わせて焼き菓子「ふまいこん」を発売。「ふまいこう」という響きが当時人気だったブラジルのサッカー選手·マイコンと似ていることから2人を合わせたキャラクターを創作、「コーヒーしか飲めない」という設定でコーヒーに合うパンのようなお菓子にした。吉岡さんは「この時に和菓子をイノベーションすることを学びました。伝統をそのまま伝えるのではなく、もっと間口の広い、次世代にも伝わりやすい商品を販売したいと考えるようになりました」と語る。

◆ レアなお菓子とキッチンカー
近年は氷でなく、冷やした水あめを削って作る「雲の糸のかきごおり」も人気。かき氷には珍しく通年販売で、子供にも身近に感じてもらいたいと週末限定でキッチンカーでの販売も行っている。「神出鬼没」がコンセプトで、告知は当日にSNSで「いまここでやってます」と知らせるだけ。出会えればラッキーなキッチンカーだ。

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月のお薦めは、何といっても「ルビーのいちご」。イチゴの収穫が最盛期を迎え、店頭や吉岡製菓オンラインショップでも購入可能。贈答用や自分へのごほうびに、ぜひ !(エリアライター/今井順子

「雲の糸のかきごおり」抹茶&小豆(写真提供/吉岡製菓)

神出鬼没のキッチンカー(写真提供/吉岡製菓)

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